しょんべんおばけ日記

40代会社員 Agender Aromantic

名の変更が許可された

名の変更が許可された。
家庭裁判所に書類と、千円くらいの切手を預け、一週間後に30分ほど面談、その2日後に結果が郵送されてきた。
なんとあっけない。

理由は永年使用。使用実績として公共料金や香典の領収書、年賀状、手紙、映画の会員カード、図書館貸出券などのコピーを15年分提出。ただし途中実績のない期間が長かったので不安だった。

〈改名許可を求める理由〉
自分はセクシャルマイノリティであり性別に違和感がある。性別の明らかな名を苦痛に感じ、高校の書道で選んだ名をその後プライベートでは使用。
通称名の選択の基準は、戸籍名から性別要素を外した中性名、読みやすく字の説明が容易、家族と部首が共通。
家族の理解は得られたが、職場は戸籍名でなくては通用せず、社会生活上支障がある。私生活においても、様々な書類作成や契約を行う際に通称使用では不都合があり、戸籍名の変更が必要である。

〈手続き〉
申立書、使用実績コピー、戸籍謄本、印鑑、切手
何か医療機関でもらった書類などがあるか聞かれたが、性同一性障害(性別不合)ではなく、診断書はない。

〈改名後の手続き〉
裁判所からもらった改名許可の書類を区役所に提出、名の変更の書類を書く。戸籍の情報はそれで変更になるが、戸籍謄本や住民票などの証明書は数日後でないと出すことができない。
翌週に住民票を出して、運転免許証を変更。裏書きになり、無料。表を直すには再発行になり有料とのこと。裏書きの方が変更の手続きには便利なため、当面このままにする。
銀行、クレジットカード、職場、保険など順次手続き。これは改姓や住所変更と手続きは同じ。
しかし、みんな姓が変わったと勘違いする。結婚などで改姓したひとたちは、印鑑の変更も同時に行っていることに初めて気づいた。NTTの手続きは戸籍抄本の提出を求めてきたと記憶している。NTTめ、なんという嫌な奴。

裁判所から届いた改名許可の書類を区役所に出すまで、落ち着かなくてしかたがなかった。
うっかり失くすのではとか、この書類自体が私にしかけられた悪質なドッキリなのではとそわそわしながら、耐えきれずに仕事中に抜け出して役所へ行った。
ありがたい、解放だ。