五輪反対のデモ行ってきた!楽しかった!!
五輪反対のデモに行ってきました。
9月のデモでトランス差別反対のスピーチがあったときいて、すごく勇気づけられて私も言いたいことめっちゃあるーと思ってスピーチに初挑戦してきました。
プラカとか、ほんとにいいなと思うものがあって、めっちゃ勉強になった。
本当はウンコの着ぐるみを着て話すつもりだったのですが、現地行って、あれっ?これ着てたら手に原稿持てないじゃん?!ってなって、直面でやりましたが、マイクとカメラを見て完全に、あ、むりーってなっちゃいました。きんちょうしちゃったー。
みんな、うんこにやさしくて誰もなぐってきたりしないし、アメとかくれた。うれしー
ここに原稿おいとく。
私はこの街に住むトランスジェンダーです。
9月のデモで、トランスジェンダーへの差別に反対するスピーチがあったとききました。トランス差別に反対する立場から、五輪招致に反対です。
東京大会にはがっかりしました。オリンピックは高い理想を掲げていると思っていたのに、実際にはそれは見栄えの良い看板に過ぎず、内実は格差と差別を肯定するイベントに過ぎないと実感したからです。
度重なる汚いカネのニュース、繰り返される差別発言。そして開会式ではLGBTの子どもの自殺率を笑ったすぎやまこういちの音楽が流れました。
「多様性と調和」というスローガンが掲げられましたが、実際に発せられたのは「LGBはいいけどTはだめ」そういうメッセージです。💩
LGBTQであることを公表して参加した選手が180人以上と過去最多となった一方で、重量挙げに出場したトランスジェンダーの女性選手は激しいバッシングにさらされ、大会後は国際水泳連盟がトランスジェンダーの選手の出場を禁止するルールを作りました。
JOC理事の為末もトランスのアスリートの参加に反対を表明しています。
トランスの選手の女性カテゴリーへの参加は2004年から認められているのに、実際に出場に至ったのは2021年です。トランスジェンダーのスポーツ参加が、多くの困難にさらされているという現実は明らかだと思います。IOCは差別を是正するための強い行動をとるべきです。
社会での受容に視点を向けてみても問題は山積みです。
五輪を機に進むかと期待したLGBTQの権利を保障する法律も作られませんでした。国際社会から人権侵害を繰り返し指摘されている性別変更の法律は、改正される見通しすらありません。
包括的な差別禁止の法律すら作られないまま、五輪は実施されました。五輪憲章など尊重しなくても、五輪は平気で開催されてしまうのです。
2030年、五輪が札幌に来て、何か変わるでしょうか。
8年後には同性婚は成立していますか?トランスジェンダーの人が職場で差別されることを禁じる法律はありますか?未成年の子どものいる人の性別変更は許可されるようになっていますか?
LGBTQの子どもたちはスポーツを諦めずに楽しくプレイしていますか?
この街に、二枚舌で差別をばら撒くオリンピックに、絶対に来てほしくありません。
五輪に反対、未来のために今やめよう
ちなみにこの着ぐるみはAmazonで4000円でした(いま見たら値上がりしてた!)。
着ぐるみともだちほしいので、いいなと思ったら任意の着ぐるみを買ってください。デモでいっしょに踊りましょう💩
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トランスジェンダー関連本を図書館に寄贈しました
札幌の図書館にトランスジェンダー本を寄贈しました。
以下の2冊です。
遠藤まめた「先生と親のためのLGBTガイド もしあなたがカミングアウトされたなら」
遠藤まめた「オレは絶対にワタシじゃない トランスジェンダー逆襲の記」
なぜこの2冊を寄贈したのかというと、発売から数年程度時間が経ちましたが、札幌市立図書館には貸し出し可能な本がないからです。2冊とも札幌市中央図書館の1階、367.9の棚にあります。遠藤さんの新刊はたぶんふつうに図書館で購入してくれると思いますので、合わせて既刊書も読まれるといいな。
最近札幌には、図書情報館というおしゃれな図書館が中心部に建ちました。
LGBTQ関連の本も多くそこに所蔵されており、今回寄贈した二冊もそこにはあるのですが、貸出禁止です。図書情報館の本はすべて館内閲覧のみなのです。
札幌の図書館は比較的LGBTQ関連の本が充実しており、中央図書館にはLGBTコーナーも設けられてはいますが、ヘイト本も隣の棚の隅っこの方に並んでいて、ちょっと悲しくなっています。(多分、松浦大悟をLGBTコーナーには並べないでくれたんだと思います。同じ分類番号なのにわざわざ隣の棚に置かれていました)
トランスジェンダーの本は、もっと売れてほしいので、発行から一年程度待とうと思っていますが、この後も良書の寄贈を予定しています。
地域のLGBTQコミュニティのためにほんの少しお役に立てたらいいな
・・・などという善意の行動というわけではなく、ちょっとLGBTヘイト本に金を払ってしまったので、腹立たしい思いをこれで消毒しようというかんじです。ウイスキーが手元にないので
差別の祭典、五輪にうんざり。札幌招致に反対します
札幌が2030冬季五輪の招致をするつもりらしい。
私は札幌市民だが、意見を聞かれた覚えもないのに札幌市はまるで決定事項のようにその辺を招致のポスターだらけにしている。新聞によると、札幌市の負担は459億円になるらしい。
2020東京にはうんざりした。度重なる汚いカネのニュース、繰り返される差別発言。「多様性と調和」なんてウソばかり。オリンピックは差別と利権の祭典だ。
「差別禁止」の五輪憲章がありながら、IOCは人種差別への抗議表現を禁止。
東京大会を機に日本でも婚姻平等やLGBTQの権利保障の法律ができるかと期待したが、LGBT理解増進法は国会に提出すらされず、その過程で政治家の差別発言が連発。ネット上の差別発言はますます盛り上がるばかりだ。
このままでは2030年になっても同性婚は実現せず、未成年の子どものいるトランスジェンダーは性別変更を認められないままだろう。
この街でもトランスジェンダー排除的なメッセージを聞くことになるのだろうか。スポーツ大会を見るのは好きだが、オリンピックには失望した。断固拒否する。
一体、何年こんな状況に耐えればよいのか。どこが多様性と調和なのか。
こんなオリンピックならいっそやめちまえ!
東京大会ではLGBTQを公表している選手が182人と過去最多だったそうだ。
MISIAが30色のレインボーのドレスで君が代を歌い、森喜朗は「女性は話が長い」、開会式ではLGBTの子どもの自殺率の高さを笑った作曲家すぎやまこういちの音楽が流れた。
作曲家がLGBT差別の杉田水脈氏を肯定…開会式のドラクエ起用に疑問続出 | 女性自身
山谷えり子参院議員は「女子陸上競技に参加してメダルを取るとかばかげたことがいろいろ起きている」と発言。
【ノーカット】山谷えり子議員コメント LGBT理解増進法案に慎重な意見 - YouTube
IOCがトランスジェンダーの選手の女性カテゴリー出場について今の規定を定めたのは2015年。トランス選手の参加は2004年から認められているのに、2021年の東京大会でハバード選手が初めて出場に至ったことを思えば、実際のところトランスの選手の参加は禁止しているも同然ではないか。
米国では、アイダホ州やミシシッピ州などでトランスジェンダー選手の女子スポーツ参加を禁止している。
2022年、国際水泳連盟(FINA)がトランスジェンダー女子選手の女子カテゴリー出場を禁止。
こんなことをやっていたら、トランスキッズがスポーツ活動で断られたりしそうでやだから少なくとも教育や報道関係の仕事の人はちゃんとそこは気をつけてほしい。(けど、すでに教育大の先生がトランスアスリートに否定的な記事を書いて北海道新聞に載せちゃってるんだよな。私、苦情書いたけど無視されてるし・・・)
何よりムカつくのは、トランスジェンダーの権利を否定したい人たちはなんでも攻撃するんだなってこと。スポーツの公平性や女子スポーツの発展のためではなく、「女性スペース」の安心のためでもない。ひたすら「トイレ風呂更衣室の安全スポーツの公平」と唱えている人たちは、トランスジェンダーの実態に何も関心がない。女性の安全にも多分ほとんど関心はない。トランスジェンダーの権利を認めると、必ず何か悪いことが起きるに違いないという思い込みで、次から次へと差別のネタを探して海外極右メディアの記事とかをシェアしてる。本当にうんざり。
・トランスジェンダーのスポーツ参加についての議論のリスト
めっちゃ良かったから絶対読んでほしい。札幌市図書館には図書情報館に1冊あります。
井谷聡子「東京2020とトランス選手と」『エトセトラ vol.6 スポーツとジェンダー』2021
為末大(JOC理事)トランスジェンダー選手の参加に否定的な立場から。ざけんな。理事のくせにふざけんな。怒
こうせざるを得ないと思います
— Dai Tamesue 爲末大 (@daijapan) 2021年2月18日
トランスジェンダー選手の参加を禁止する法案可決…米ミシシッピ州上院で|BUSINESS INSIDER https://t.co/e6fdETKTMb via @BIJapan
【追記】
2022.8.21 札幌冬季五輪不招致デモに参加してきました。
たくさんの方と五輪への意見がアピールできて素晴らしかったです。札幌五輪対策室(@No_Sapporo2030)さんありがとうございました。
冒頭シロクマ画像は、しゅんすけさんから頂戴しました。めちゃくちゃよく撮れていて素敵です。ありがとうございました。
ちなみにシロクマはAmazonで4000円です。こちらから購入できます。
デモのようすは、報道でもみれます。
気軽に首相にプラカ出そ?
ヤジポイの会さんの 岸田首相にヤジを飛ばす – ヤジポイの会 の記事を読みました。
私たちもこの日、岸田首相の演説に行ってたんですが、ちょうど近くにヤジポイ裁判の人がいて、お話しできちゃって楽しかったです。
私たちもメディアの人に写真を撮られたりしてびっくりしました。やっぱ首相演説ともなると報道とかいろいろするんだなー?とかぼんやり思ってたんですけど、なるほど、ヤジ排除裁判で違憲判決が出て完敗した北海道警察が、今回の演説ではヤジ・プラカにどう対応するのかが注目されていたんですね!
おかげさまでどこかに引きずっていかれることもなく、無事に抗議活動ができましたー!感謝です!
市民の声をちゃんと聴け!
実は私は政治家の演説にプラカードを持っていったのは初めてだったんですが、この数日後に安倍さんが襲撃されお亡くなりになったことに、めちゃくちゃショックを受けています。
政治批判が暴力を誘発したのだという非難もいくつか見かけましたが、全くの的外れだと思います。政治家に、「市民の批判は聞かない」という立場を取られちゃったら、問題解決できませんよね。逆にめっちゃ危ないと思います。
警備ってどんなふうにやっているのかって、あまり気にしたことなかったんですが、HBCの番組ではいろいろ解説されていて、背後に建物があるところでやるとか、車に銃撃を防ぐ板があるとか、高さがあると銃で狙っても弾が命中しづらいとか、いろんなポイントがわかりました。ヤジやプラカ排除と警備とは全く別物ですね。
異なる立場や意見の人々に出会うことはとても重要です。この番組を見て、多くの人が言論の自由を実際に「行使し続ける」ということが、すごい大事なんだなーと気づきました。
「安倍元総理銃撃とヤジ排除問題」2022年7月15日放送 - YouTube
で、私の初めての抗議活動、実際にやってみたらめっちゃ楽しかったです!!
みてみて、プラカード!いっぱい作ったんだよ!
2022年7月3日、参院選岸田首相の演説。
私たちが掲げたプラカードは4枚。
「ていねいな議論」でごまかすな!! マイノリティの人権を大切にしろ!
貧しい日本を招いた責任をとれ! アベノミクスを総括しろ!
くたばれ!「伝統的家族観」 日本の伝統はもっと多様だぞ
めっちゃいいメッセージじゃない?
当日朝にうちのパートナーがマジックでコキュコキュと書きました。こんなんサラサラ書けるなんて、まじ尊敬っす。ちなみに紙は弟がくれたカレンダーの裏ですが、弟はLGBTQの権利とかには反対派です。
きっかけは、LGBT差別冊子が自民党議員らの会合で配られた事件です。
「LGBTは精神障害や依存症であり治療や信仰によって治すことができる」という、百年前?みたいな訳のわからないことを言い出されて、LGBT界隈ガチギレ。東京ではデモとかやってました。冊子を作ったのは『神道政治連盟』という団体で、神社本庁とかいう神社の元締め的なところの人たちだそうです。
一体、なぜ神社が、LGBTや夫婦別姓にこんなにめっちゃガチで反対してるんでしょうか???自民党がいう「伝統的家族観」とかいう謎の信念は、神道の教義なんですか?
なんか、前から何回も何回もこういう差別的なこと言うんですよねー。神政連とか日本会議とか自民党とか。なんなんすかねー?
とりあえず巻き込まれた精神疾患や依存症のかたに申し訳ないです。
「同性愛は精神の障害か依存症」 自民会合で配布の文書に差別的内容 [自民]:朝日新聞デジタル
同性婚なんてすでに世論は7割とかが賛成してるにもかかわらず、「生産性がない」「国が滅ぶ」とか差別発言撒き散らし、「慎重に議論を」とか言いながらLGBT法案提出を断固阻止し続けている自民党を、支持者の人たちはどう思ってるんすか?自分にはカンケーねーし的な感じっすか?そういうことすんなら今後、結婚祝出すの断固拒否しますよ?
あほあほ3人組、派手なシャツで颯爽と駅前へ!
派手なレインボーのシャツとマスクで、どこからみてもLGBTな感じで行ったので、警察とかがめっちゃこっちを見てきます。えー、ほんとにやるのー?とビビって尻込む私を友人が列の前の方にぐいぐい誘導し、パートナーもでーんとプラカを掲げます。
しょーがないから私も友好的な笑顔でレインボーフラッグを掲げてみると、近くに緑のプラカードを持った人がいたので、チラッと会釈しました。良かったー、他にもいるー。
手に持ったプラカに「ヤジ」と書いてあったので、ニュースとかで見たヤジポイ裁判の人だと気づいて、めっちゃテンション上がりました。きゃー、ファンなんですー、的な。会うといきなりファンになるのかよ、俺。
ヤジポイのポイってポイズンだったんすね。知らんかった。
ともあれ、(ヤジポイさんがいるなら私たちが警察にとっ捕まって拷問されたりはしなさそうー💕)とか思って安心したので、私も「マイノリティの人権を尊重しろ!」の紙を持ってみると、急に面白くなってきました。
だって、首相も議員も自民のスタッフも、めっちゃ目をそらすんだもん。その辺の市民が紙持って立ってるだけで追い払ったり、裁判するとか、一体この国はどうなってんすか?
ヤジ裁判の人ともご挨拶できて、調子乗って、そのまま次の大通公園での演説もハシゴして行くことにしました。
大通公園。もしや自民党、嫌がらせのために写真撮った?
こう見えて職場にトランスジェンダーだってカミングアウトしてないんすよ。トラブルになると圧倒的に我々が損するので、後ろの聴衆の方の視界を遮らないよう花壇の前に立ち、大人しく立っていたのですが、急にすぐ目の前に大きなカメラを持った人が立ちはだかり、無断で正面から至近距離で写真を撮られました。スーツを着て、自民党の腕章をつけているので報道の人ではありません。
私たちがびっくりしていると、近くにいた二人組が振り返って、
「どうして自分たちが写真を撮られたのかと思えば後ろにお前たちがいたのか。自分たちも同じだと思われると迷惑だ」と言われ、トラブルになりました。私は、「私たちも勝手に撮られて迷惑です。自民党の腕章をしていたから撮ったのは自民党です。文句は自民党に言ってください」と言い返しました。すると私の持っていた夫婦別姓・同性婚を求めるプラカードを見て、「そんなのはお前らの勝手だろ!」と言い、二人は離れていきました。私、言い返してえらかった。
自民党は、批判者に「黙れ」「立ち去れ」と言うために写真を撮っているのだと思いました。なんだったら、支持者にトラブルを起こさせて、強制的に排除する口実を作ろうとしているのかと疑うレベルの無礼さです。
つくづく1000円カットではなく4000円のお店で散髪すればよかったと後悔しています。頭がダサい。くそぅ〜、貧しい日本にしやがって
いっぱい知らない人と話したぜ、LUSHさんありがとう
とはいえ、それ以外は楽しいコミュニケーションがたくさんできました。
ヤジポイさんが道警の間抜けな動画を見せてくれて楽しかったし、私たちのプラカの写真も一緒にツイートしてくださって、すごく嬉しいです。
支持者の方と口論になったのを見ていた近くにいた方が「私は賛成です」と、同性婚をめぐる政治状況や自民党がどんな対応をしているか、この問題で活動している団体が知りたいとかたくさん質問されたり、LGBTQの当事者たちはどんな法制度を望んでいるかを質問されたりしました。
ちょうどJRタワーにあるLUSHというきれいなバスボムのお店でもらったMarridge for all Japan さんのチラシを持っていたので、それを渡したり、国会議員の同性婚への賛成反対を調べることのできる国会メーターのサイトを紹介したりしました。
同性婚啓発キャンペーンをやっていて、かっこいいポストカードいっぱいもらっちゃった💕 LUSHさんありがとう!!
その後の報道を見て思うこと
驚いたことに朝日新聞の地方面で私たちのプラカードが報道されていました。
選挙でジェンダー関連の問題って、ほんと後回しにされまくってんなとイライラしてたんで、本当に嬉しいです。記事を親に見せたらご褒美にポテロングをくれました。
<現場から 政治に何望む>3年前ヤジ排除の市民 私たちの声、届いてますか 札幌で首相演説:北海道新聞 どうしん電子版
こちらの道新の記事、「反対意見を伝えるのは大事だと思う」という高校生の方のコメントが、ほんとに私も「NO!」って当たり前に言っていいんだなって気持ちになりました。周囲にいる市民がどう振る舞うかって、実はすごい重要なんじゃないでしょうか。今後は私もプラカ持ってる人を見たら関心を持って意見を聞いてみようと思いました。
あとやっぱりHBCの報道はめちゃくちゃ良いですよね!
私たちにもインタビューしてくださった方が、あの「ヤジと民主主義」のドキュメンタリーを制作した記者さんだったようで、もう一度観たんですけど、なんか・・・本当に辛い。
ヤジを守ることは、あらゆる社会問題を共有したり議論したりできる民主主義社会を守ること。黙っていることは社会全体の不利益に、とりわけ、より厳しい状況にいる人たちの不利益になってしまう。
排除される人たちに対して、たくさんの聴衆が誰一人助けることもせず、無関心であるさまが不気味すぎるんだけど、もっと怖いのは、もし2019年に私があの現場で大杉さんや桃井さんたちがつきまとわれる光景を見ていたとしても、やっぱりあの聴衆たちと同じように私も振る舞ってたんじゃないかと思ったこと。本当に申し訳なく思います。
2019年のあの日、私も偶然街にいたんだけど、演説会場からずいぶん離れたところでプラカ持ってた人が警察と話してるの見かけたのに、関心を持たずにそのまま通り過ぎてしまった。後から報道見ているうちにだんだん理解してきて、で、実際私も街に出てみた今、めちゃくちゃ後悔してる。
個人が権力者に対してものをいうことを警察が阻止するような、そういう国にしない責任は、実は一般の市民にこそあるのかもしれない。
もっと気軽にプラカだそ?
余談。何バズってんすか、めっっちゃウケたわ
岸田文雄総理が札幌に来たので、「総理! 同性婚を認めてください!」と伝えたら、「はい、はい!」と言ってはったわ。 pic.twitter.com/A4kPHBW3yf
— そうすけ (@no_war_sosuke) 2022年7月3日
北海道江差町図書館にLGBT関連図書がどのくらいあるのかを調べた
北海道江差町図書館の蔵書検索で、LGBT関連図書がどのくらいあるのかを調べました。
・まとめ
LGBT本が少なくとも21冊あって、ヤングアダルトや性教育の本が多い。一般向けは足りないと思うけど、解説書ばかりたくさんあっても良書選びに困るからこれはこれでという感じ。上川あやさんは偉大。LGBTヘイト本を所蔵しているのではないかと心配していたが、今のところなさそう。
・もくてき
北海道の町村部の図書館のLGBT本の所蔵がどんな塩梅か知りたいと思いました。
トランスジェンダーへのヘイト団体「女性スペースを守る会」が全市町村に出した陳情を採択した北海道の自治体の一つが、道南にある江差町です。図書館サイトをいじって遊ぶのが趣味なのでなんとなく調べてみました。
・江差町図書館のデータ(令和2年度図書館統計より)
人 口 7,185 人 (令和3年 3 月 31 日現在)
蔵書数 62,179 冊 (令和3年 3 月 31 日現在)
・購 入 2,030 冊
・寄 贈 28 冊
※町民 1 人あたり 8.7冊
(ちなみに札幌市は人口200万人、蔵書数272万冊。市民一人あたり1冊くらい)
・やりかた
江差町図書館の検索サイトで、「性的マイノリティ」or「性同一性障害」or「LGBT」or「トランスジェンダー」で検索。解離性同一性障害を除外するため「性同一性障害」のみ完全一致にしました。「同性愛」を足すと35件になるのですがヒットした本の内容を見てみて読んでない本が多かったので今回は「同性愛」は検索ワードに含めませんでした。
全21件ヒットしました。以下は出版年順のブックリストです。
1. 性ってなんだろう? 4 こころとからだの不安によりそう 好きになるってどういうこと?
著者名 北山/ひと美∥監修 青野/真澄∥指導協力 出版者 新日本出版社 出版年 2022.3
2. 性ってなんだろう? 3 こころとからだの不安によりそう 子どもから大人へ、どう変わるの?
著者名 北山/ひと美∥監修 青野/真澄∥指導協力 出版者 新日本出版社 出版年 2022.2
3. LGBTQ運動の歴史 ヴィジュアル版
著者名 マシュー・トッド∥著 龍/和子∥訳 出版者 原書房 出版年 2022.1
4. 中学校ってどんなとこ? 楽しい中学生活のヒント大全
著者名 升野/伸子∥監修 出版者 世界文化ブックス 出版年 2022.1
5. あいつゲイだって アウティングはなぜ問題なのか?
著者名 松岡/宗嗣∥著 出版者 柏書房 出版年 2021.12
6. 図解でわかる14歳からのLGBTQ+
著者名 社会応援ネットワーク∥著 出版者 太田出版 出版年 2021.9
7. 生理CAMP みんなで聞く・知る・語る!
著者名 工藤/里紗∥監修 上田/惣子∥漫画 出版者 集英社 出版年 2021.9
8. ドラえもん探究ワールド衣服と制服のひみつ
著者名 藤子・F・不二雄∥まんが 藤子プロ∥監修 梅谷/知世∥監修 鈴木/桜子∥監修 有吉/直美∥監修 出版者 小学館 出版年 2021.8
10. わたしの身体はままならない <障害者のリアルに迫るゼミ>特別講義
著者名 石田/祐貴∥[ほか]著 出版者 河出書房新社 出版年 2020.8
11. 自分らしく働くLGBTの就活・転職の不安が解消する本
著者名 星/賢人∥著 出版者 翔泳社 出版年 2020.3
12. 産婦人科医宋美玄先生が娘に伝えたい性の話
著者名 宋/美玄∥監修 カツヤマ/ケイコ∥漫画 出版者 小学館 出版年 2020.2
13. 産婦人科医宋美玄先生の生理だいじょうぶブック
著者名 宋/美玄∥監修 あべ/さより∥漫画 出版者 小学館 出版年 2020.2
14. よくわかるユニバーサルデザイン 考え方から社会への広がりまで
著者名 柏原/士郎∥監修 出版者 PHP研究所 出版年 2019.3
15. 個「性」ってなんだろう? LGBTの本
著者名 中塚/幹也∥監修 出版者 あかね書房 出版年 2018.12
16. 知っていますか?SDGs ユニセフとめざす2030年のゴール
著者名 日本ユニセフ協会∥制作協力 出版者 さ・え・ら書房 出版年 2018.9
17. ぼくがスカートをはく日
著者名 エイミ・ポロンスキー∥著 西田/佳子∥訳 まめふく∥絵 出版者 学研プラス 出版年 2018.8
18. 性の多様性ってなんだろう?
著者名 渡辺/大輔∥著 出版者 平凡社 出版年 2018.6
19. パンツ・プロジェクト
著者名 キャット・クラーク∥著 三辺/律子∥訳 出版者 あすなろ書房 出版年 2017.10
20. 空はいまぼくらふたりを中心に
著者名 村上/しいこ∥著 出版者 講談社 出版年 2016.8
21. 変えてゆく勇気 「性同一性障害」の私から
著者名 上川/あや∥著 出版者 岩波書店 出版年 2007.2
・リストを見て気づいたこと
出版年について
もっとも古いのは2007年『変えてゆく勇気』(上のリストの21番)。それ以外は全て2016年以降の本。
内容について
児童書、ヤングアダルト向けの性教育の本が多い。21件中8冊くらい。(1,2,4,7,12,13,15,18)
ヤングアダルトの英米小説が2冊(17,19)、日本小説が1冊(20)。
一般向けで性的マイノリティを中心に扱った本は5冊。(3,5,6,11,21)
解説書としては『図解でわかる14歳からのLGBTQ+』、その次は資料豊富な『LGBTQ運動の歴史 ヴィジュアル版』、『あいつゲイだって アウティングはなぜ問題なのか?』と読み進む感じでしょうか。
分類番号(367.9とか)の記載がなくて請求記号(K-36とか)なので、私にはジャンルの割合とかよくわかりませんが、366.2労働経済労働問題が1冊(リストの11番)あるのが面白い。
・読んでみた本
『ドラえもん探究ワールド衣服と制服のひみつ』
件名が「服装 歴史」で、なぜ検索に引っかかったのかわからなかったので読んでみました。第5章 制服で服育2 スクール編(p.145-149)ジェンダーレス制服の項でLGBTやトランスジェンダーの制服に言及あり。「ジェンダー」の言葉の使い分けがやや雑な気がするが、記事自体は面白い。制服ってなんだろう、どうして男女で違う制服を着るのだろう、どうして好きな方を着てはいけないんだろうとずうっと考えていた中学生の頃の私に手渡したい1冊です。
・読みたい本
10. わたしの身体はままならない <障害者のリアルに迫るゼミ>特別講義
トランスジェンダーが二人くらい登場するようですが、それはおいといても、この本自体が面白そうです。タイトルもなんだか気になるし、そのうち読みます。
・感想
札幌市図書館(蔵書数272万冊中LGBT本379件)と比べて圧倒的に手に入るLGBT本の種類は21件と少ないのですが、厳選されているぶん、迷わず読みやすい良質な本を手に取れること、意外な本に出会えることなど利点もあるなと思いました。
図書館検索システムはかわくて使いやすいです。
児童書・ヤングアダルトは比較的充実していますが、絵本は今回検索にヒットしていません。所蔵があるかもしれないのですが、一気に検索する方法が思いつきませんでした。ビジネスや法律系の本が少ない印象を持ちました。2016年以前の本は上川あやさんの本しかなかったのは驚きです。上川あやさんは改めて偉大な人だと感じました。
図書館の登録には性別が不要
とうとう北海道立図書館に利用者登録しました!やったー、うれしい!
道立図書館は隣の市にあってちょっと遠いし、札幌市図書館の蔵書でだいたい間に合っていたのですが、北海道博物館に行ったついでに貸出カードを作ってしまいました。
ありがたいことに、申込書には性別欄がありません。会員カード関係で、性別欄に記入が必須かつ男女二択な場合は私はだいたい利用しない方針です。何年か前、札幌市図書館に性別情報を削除してもらったことがあるのですが、最近の図書館はどうやら最初から性別を登録しないようです。なにかきっかけがあったのかな?と思って、調べてみました。
日本図書館協会「図書館における障害を理由とする差別の解消の推進に関するガイドライン」(2016年)によると、登録時の性別欄は削除または任意記入になっているようです。
図書館における社会的障壁の一例(合理的配慮または基礎的環境整備で対応するものの例)
①新規登録に来館が必要。(来館できない障害者は利用できない)
②窓口貸出と閲覧しか行っていない。(同上)
③大活字本や購入可能な障害者サービス用資料がない(実際に利用できる資料がない)
④障害者サービス用資料の相互貸借を行っていない、職員が知らない(同上)
⑤エレベーターがない、段差があって入れない
⑥案内・サインが分からない、分かりにくい。
⑦職員が困惑した態度で対応する等、利用者に本当は利用してはいけないのだと思わせてしまう。
⑧新規登録の申し込み用紙に性別欄があり、その記入が必須になっている(性同一性障害等のトランスジェンダーの人の利用が困難)
⑨図書館カードに性別欄がある(同上)
障がい者差別解消法の対象に性同一性障害が入っているの?という点はふしぎに思ったのですが、社会的な障壁のある人を広く対象にして、だれもが利用できる図書館にしようという趣旨なのです。
ちょっと感心したのは、「⑦職員が困惑した態度で対応する等、利用者に本当は利用してはいけないのだと思わせてしまう」という部分。
たしかに、札幌の図書館で「性別を削除できますか?」とたずねたとき、職員さんは全然ふつうの態度で対応していました。私は性別欄がある度(なんでそんなもんが必要なんだ私と繁殖したいのか)などと悪態をついている立派なジェンダークレーマーなので、図書館のこういう対応はとてもさいこうだと思いました。
ただ、北海道図書館の貸出カードを作っちゃってから気づいたのですが、本の受け取りができる施設が札幌には議会図書室だけのようで、まだ一回も本を借りていません。道議会の中?どこにあるんだろう…?
札幌市図書館はトランスジェンダーの本を109冊以上持っているぽい
Q. 札幌市図書館はいったい何冊トランスジェンダーの本を持っているのか?
A. 少なくとも109冊かな(複本はカウントしない)
札幌市図書館の電算化している30施設を対象に、書名で「トランスジェンダー」「性同一性障害」で検索してリストにしたところ、50冊ほど見つかった。さらに、自分の知っている限りの本を加える。虎井まさ衛、遠藤まめた、三橋順子、杉山文野…
手当たり次第関連の本を加えていく。
いくつかとても役に立つLGBTブックリストがあった。
『にじ色の本棚 LGBTブックリスト』原ミナ汰・土肥いつき 三一書房
・堺市立図書館ブックリスト
たいせつにしたいあなたのじんけん(LGBTについて) 堺市立図書館
ブックリスト | 性の多様性 | 広島大学ダイバーシティ研究センター
LGBT(多様な性)・ジェンダーフリーが描かれた絵本と児童書−テーマ | 絵本ナビ
絵本関係はあまり検索に引っかからないからブックリスト必要。
私が好きなのは『Red あかくてあおいクレヨンのはなし』、読んでみたいのは『ジョージと秘密のメリッサ』、可愛いけどびみょーかなと思ったのは『くまのトーマスはおんなのこ』タイトルでデッドネーミングすんな的な(ちなみにポット出版なのね、ふーん)。
そこではたと気づいた。件名で検索できるじゃないか!
書名と著者とキーワード検索しかできないと思ってたけど、そこをクリックすると件名が選択できた。
「件名:性同一性障害」を検索すると158件もヒット。なあんだ、一生懸命探して数えないでも件名で一致した本の数でいいんじゃん。…と思いきや、けっこうたくさんの解離性同一性障害の本も紛れ込んでいる。えーー、件名って完全一致じゃないの?
ちなみに「件名:性的マイノリティ」は177件。
件名ってなんだろう・・・?
No.19 「件名」って何?? -一般件名のおはなし- | 京都府立図書館
基本件名表目標というものを決めている人たちがいて、本の内容を検索するためのキーワードが設定されているみたい。なるほどなるほどー、単にトランスジェンダーの本を探すっていっても、検索ワードがいっぱいあったら困るもんな。性同一性障害、トランスジェンダー、Xジェンダー、ノンバイナリー、性別不合・性別違和…。
LGBT関係の件名は「性的マイノリティ」と「性同一性障害」、「同性愛」、「同性婚」。
だから件名で「LGBT」や「トランスジェンダー」を検索しても0件になる。
基本件名表目標は時々更新されているので、そのうち性同一性障害も性別不合・性別違和かトランスジェンダーとかに変更するのかもしれない。
とにかく、目的のトランスジェンダー関連本の数は、件名で「性同一性障害」を検索して、検索結果に「解離性同一性障害」が含まれてしまっているのを除外すれば良さよう。ググってみたら、「-」 を入れて検索すると除外できるって書いてあるんだけど、うまくいかない。ごちゃごちゃ探していたら、ふつうに図書館の検索システムに
ANDのタブがあってそこをクリックするとORとNOTが選択できた。
おおおお、札幌の図書館、親切設計だな!ぜんぜん気づかんかった!
とりあえず、
「件名:性同一性障害 NOT解離性同一性障害」の検索結果は109件。
ん?「この言葉を含む」のところも選択肢ありそう。
うわ、あるじゃん!「この言葉を含む」「この言葉で始まる」「この言葉と一致する」「この言葉で終わる」が選べた。「一致する」を選んだら109件、同じ数字が出てくる。うわー、めっちゃ苦労しちゃった、アホだ。
この109件を、これまで私が手動で作ってきたリストと見比べてみる。
『スカートはかなきゃダメですか?ジャージで学校 世界をカエル』なんかは件名は性同一性障害なのに、769.91舞踊バレエの分類番号で、しかもタイトルにトランスジェンダーや性同一性障害を含まないので、件名に「性同一性障害」が入っていなかったら絶対見つけられないと思う。件名すげぇな!
うまくいかないものもある。例えば『隠されたジェンダー』は件名が「性」になっているし、『ジョージと秘密のメリッサ』も件名がない。小説にはあんまり件名がないみたい。自作のブックリストと比べてみると載っていない本が結構ある。
例えば『第三の性「X」への道 男でも女でもない、ノンバイナリーとして生きる』ジェマ ヒッキー、『ノンバイナリーがわかる本 heでもsheでもない、theyたちのこと』エリス ヤング。
あれっ?おかしくない?
件名で検索してヒットする本で一番古い本が『女から男になったワタシ』虎井まさ衛??
1996年だよ?それより前に出たトランスジェンダー関係の本がないわけがないよね?
確か、日本で性同一性障害が新聞とかに載り始めたのが1995年くらいだと記憶してるんだけど、もしかして図書の件名として性同一性障害が登録されたのが1996年なのでは!
ちなみに『男でもなく女でもなく 新時代のアンドロジナスたちへ』蔦森樹 1993の件名は…「男性、女性問題」。
うん、予想があたってそうな気がする。つかれた、ねよ